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雷鳥一号 Archive

猿の毛皮

9 : 本当にあった怖い名無し :2009/02/24(火) 10:50:55 ID:zU2H0wnS0
751 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/21 02:32
知り合いの話。

その昔、猟師を営んでいた人がいる。
まったく獲物が獲れない日が続いたある日。
つい滅多なことでは入らない山奥まで足を踏み入れたそうだ。

やっと木枝の間に猿の姿を見つけたが、どこかおかしい。
近寄ってみると猿でなく、猿の毛皮が枝に結んであったという。
奇妙なことに、その毛皮は人が着られるように加工されていた。
皮の内側はきれいになめしてあり、縁には結び紐まで付いている。
大きさは普通の猿くらいだった。

どこの誰がこんなものを着るのだろう?

急に寒気をおぼえて、急いで山を下りたという。

交通整理する人形

8 : 本当にあった怖い名無し :2009/02/24(火) 10:49:42 ID:zU2H0wnS0
684 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/19 03:38
後輩の話。

バイク仲間で林道をツーリングしていた時のこと。
工事もしていないのに、道の途中でライトを振って交通整理している人がいる。
近づいてみると、それは人ではなくて電気で動く人形だった。
彼らは人形のスイッチを切ると、邪魔にならないように脇の繁みに突っ込んだ。

バイクにまたがり、再び林道を走り出した。
カーブを曲がる寸前に、ふとミラーを覗いて見たという。

片付けたはずの人形が、元通りの位置で規則正しくライトを振っていた。
引き返すような真似はしなかったそうだ。

実家が心霊スポット

友人の話。

彼女は時々、変わった夢を見るという。
と言っても特に内容が変わっている訳ではない。
夢の中で気がつくと、彼女は実家の元自分の部屋に立っている。
部屋の様子は記憶にある通りで、調度品などが手に取れる程リアルに感じられる。
別に何かすることもなく、決まってウロウロと部屋をうろついて外を見る。
これまた決まって大きな満月が天にかかっている。
そして月を見ると目が覚める――そういった夢らしい。

中学生になり実家を離れてから、この夢を見るようになったそうだ。
どうせならもっと面白い夢がイイなぁ、と彼女自身は思っていた。

大学生になってから里帰りした時のこと。
久しぶりに昔馴染みと飲んでいるうち、肝試しをしようということになった。
「かなりの率で幽霊が出る心霊スポットがあるんだよ」友人はそう言う。
集まっていた皆がそういう類いの話を好きだったらしく、行こう行こうとなった。

件の友の話では、町外れの山にある古い大きな家がそのスポットらしい。
満月の夜、部屋の中に透き通った女が出るのだと。

まさかまさか、とドキドキしながら案内された先は。
紛うことなく彼女の実家だった。

「今日は出ないなぁ」「満月じゃないからじゃないか?」
皆はそう言いながら、実家の窓を眺めている。
「多分、それ私」という一言は、結局最後まで言えなかった。

今でも彼女はたまにその夢を見ている。
いつものように部屋をうろついて外に目を向けるのだが、最近は月を見る前に
道路を確認するようになったという。
時には、彼女の部屋をじっと見ている者がいるのだそうだ。
「知り合いだったら嫌だなぁ」そう彼女はぼやいていた。

後ろにいる女

764 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/18 04:20 ID:dQD3Dm1M
お久しゅうございます。雷鳥です。
・・・えー、この一週間、ちょっと洒落にならない目に会っていたものでして。
いや、他の人から見たら大した事じゃないのかもしれませんが。
小ネタとは言え、マジで夜、碌に眠れなかった。(泣)

変に怖い話、奇妙な話をよく知っているもので、どうしても悪い方に連想して
しまうんですよねぇ。
怪談を聞き集めるのは好きなのですが、自分がその体験者になってしまうと、
はっきり言ってそれ所ではなくなることを実感いたしました。

怖い話なんてものじゃなくて、自分の勘違い・・・だと思いたいよなぁ。

今週は何も起こらなかったので、解決はしたのでしょう・・・多分。
えらく疲れました。

文章にまとめる気力が湧いたら、明日以降書き込みますです。
それでは、オヤスミナサイ。

830 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:13 ID:ZISvVn9x
え~、遅くなりましたが、何となくまとめて見ました。
つい先日のことですので客観的に見られず、文章もおかしいかも
しれません。ご容赦を。

では次のカキコから。

831 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:14 ID:ZISvVn9x
私の体験した話。

ある資格試験を受けた帰り道、車で山中を走っていた時のことだ。
考え事をしていたせいか、どうも曲がる道を一本間違えたらしい。
カーナビが自動で家への経路再検索をかけ始める。
やがて表示された道筋は、いまだ通ったことのないものだった。

面白い、新しいルートの開拓と行こうか。
何気なくそう考えて、指示されたままに走り出す。

道はどんどんと深い山奥へ進んでいく。
妙だな、どんなに遠回りしても、もうそろそろ町に着く頃なんだが。
到着予定時刻を確認すると、家まで二時間と表示されていた。

・・・道を間違えた時点では、家まで三十分足らずだったはず。
そこから二十分しか走っていないというのに、一体どういう道のりだ?

832 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:16 ID:ZISvVn9x
(続き)
やがて、道は舗装もされていない狭い野道に繋がる。
慌ててカーナビ画面を確認すると、おかしなことに気がついた。
画面地図に表示されている道は、あくまでも舗装されているところまでだった。
それなのに、ルートの太いラインだけは、そこからもしっかりと伸びている。
地図登録もされていない細い道を、どうやって検索したというのだ?

その時点で、到着予定時刻は四時間にまで伸びていた。

気持ちが悪かったが、勢いでそのまま走ってみた。
真っ暗な山道を登りきった所で、ルートの表示は終っていた。
ナビは再検索に入ったまま、応答が帰ってこなくなってしまう。
到着予定時刻は、すでに八時間を超えていた。

八時間?そんな馬鹿な!と思い車を停めた。
もう一度最初からルートを探そうとしたが、カーナビの操作が効かない。
ここはどこだろう?道脇を見回す私の目に小さな影が映った。
明かりはヘッドライトしかなかったが、それでも微かに見えた。
車を囲む草むらの間に、沢山の黒い何かが覗いている。

833 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:17 ID:ZISvVn9x
(続き)
目を凝らしているうち、唐突に理解が訪れた。
墓石だ。朽ちかけている。
いつの間にか、山奥の無縁墓地に迷い込んでいたのだ。
いきなり悪寒に襲われて、パニックに陥りかけた。
窓を閉め、車を矢鱈滅法に走らせた。

どこをどう走ったのかは、よく憶えていない。
気がつくと、私は薄暗い外灯の燈った、神社の側に来ていた。
慌てて車を停めると、ナビの電源を入れ直す。
すんなりと検索が始まり、家まで二十五分と表示された。

ルートに従い走ると、直ぐに見覚えのある国道に出る。
その後は何も起こらず、無事に帰宅することができた。
道を間違えてから、二時間近くが経過していた。

あの間、自分は一体どこを走っていたのか、気になって仕方がない。

834 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:18 ID:ZISvVn9x
とまぁ、これが発端だったわけですが・・・
これだけでは終らなかったのです、これがまた。

続きます。

835 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:18 ID:ZISvVn9x
その日の夜。
寝ていると、いきなりガラリッ!と音がした。
驚いて目を覚ますと、寝室の網戸が引き開けられていた。

とっさに身を起こし駆け寄ったが、近くには誰もいない。
窓の下には砂利が惹かれていて、音も立てず歩き去るのは不可能だ。

一体誰が開けたんだ?
気になってしまい、その夜は碌に眠れなかった。

836 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:21 ID:ZISvVn9x
翌朝、眠い目を擦りながら歯磨きをしていた。
髭を剃ろうと、電動剃刀を探す。

すると背後から、洗面台の上に剃刀が押し出された。
私の肘のすぐ下に、黒くて細い、人の手のようなものが一瞬見えた。

弾かれたように真後ろを振り向いたが、そこには何も見当たらなかった。

837 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:21 ID:ZISvVn9x
その日の仕事は、山中で井戸給水の配管修理をするものだった。
二人で組んで仕事をしていたのだが、相棒は途中で材料を買出しに出かけた。

しばらくは一人きりだ。
のんびりとスコップを使っていると、いきなり肩を叩かれた。
誰?振り向いてみたが、背後には棚田が見えるだけだった。
急に朝の出来事を思い出し、仕事どころではなくなった。

やがて帰ってきた相棒は、仕事が進んでいないと文句をつけた。
ホッとしたが、少し複雑な気分だった。

838 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:23 ID:ZISvVn9x
その日、冴えない気分で帰宅すると、猫が玄関前で長くなっていた。
家で飼っているわけではないが、居付いている猫だ。
いつもは餌にありつこうと甘え声を上げる猫なのに、その日の反応は違っていた。

じっと私を見ている。警戒しているかのように。
側まで近づくと、全身の毛を逆立て、次の瞬間逃げ出した。
・・・何もしていないのに・・・

私は少し傷心したが、気を取り直し飼い犬の所へ向かった。
散歩の当番なのだ。
犬は私を認め、尻尾を振り跳ね回ってまくって喜んだ。
まったく散歩に出る前の犬というのは、嬉しくて仕方がないらしい。

と、いきなり犬が跳ね回るのを止めた。
そればかりか、近づいた私に向かい、牙を少し剥いて唸り声を上げ始めた。
ショックだ、何で犬まで?
一瞬情けなくなったが、すぐに気がつく。
犬は私ではなく、私のすぐ背後に向かって唸っていた。

後ろに誰かいる!?

身動きできなくなった。誰かなどいる筈がないのだ。
それなのに、確かに犬は何かを認め、牙を剥いている。
膠着状態が続いたが、しばらくすると犬は唸るのを止め、また尻尾を振り回し始めた。
早くしろと急かすように、一声鳴く。

恐る恐る振り向いたが、やはり後ろには何もいなかった。
それからも時々、犬は私の背後に向かい低く唸っていた。

839 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:27 ID:ZISvVn9x
昨晩のこともあったので、その日は雨戸を閉めて寝ることにした。
そうは言ってもさすがに暑いので、寝る前に少し冷房をかけておいた。
内側のサッシ窓にもしっかりと鍵をかける。
少し神経質になっていたかもしれない。

やはり、夜半過ぎに目が覚めた。
小さいが、やはりガラリという音が聞こえたのだ。

窓を確かめると、サッシ窓も雨戸もしっかりと鍵が下りたままだった。
しかし、その間に挟まれた網戸だけが、半分ほど引き開けられていた。

無言で網戸を戻すと、つっかえ棒を強引に噛ましてから、寝た。

840 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/21 04:30 ID:ZISvVn9x
今宵はここまでにしときますです。
続きと結末は、また明日にでも・・・。

オヤスミナサイ。

902 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:20 ID:Gwiwq7Wf
え~、無事に生きております。サンダーバードです。

色々と心配していただいたようで、申し訳なひです。
この二日間、ただ単に起きていられなかったというだけなのです。
先週の反動が出たのか、家に帰ると、いつ寝たのか自分でも
わからないくらいの早さで寝付いていたようです。

とりあえず、先週の日曜以降、異常現象は起こっておりません。
では、その続きの顛末をば。

903 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:22 ID:Gwiwq7Wf
>>839の続き

つっかえ棒をした次の夜。

ふと目が覚めた。コンコンという小さな音が聞こえていた。
誰かが窓を叩いている。
無視していたが、しつこく叩かれたので、段々と腹が立ってきた。

おもむろに起き上がり、窓まで歩いて一発張り手をかましてやった。
その夜は、もう音はしなかった。

904 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:22 ID:Gwiwq7Wf
異変が起こり始めて三日目、仕事で外回りをしている時のこと。
後ろからパッシングしてくる車がいた。
誰かと思えば、消防団の仲間だ。

近くのコンビニの駐車場に入ると、彼も後を着いて来た。
手を上げて挨拶をすると、向こうも挨拶を返してきたが、

「あれぇ?」

いきなり素っ頓狂な声を上げる。
何事だ?と尋ねると、

「いや、後部座席に女が座っていたから冷やかそうと思ったんだけど。
 見間違えかな。確かに見えたんだけどなぁ」

見間違えだ。そう言い切って、それ以上話題にはしなかった。

905 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:24 ID:Gwiwq7Wf
閑話休題。

うーむ。
冷静に見返すと、この辺からキレかけているかも。
>>903なんて、もう怒り狂っていたからなぁ。

906 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:25 ID:Gwiwq7Wf
その夜は、何も起こらなかった。
気持ち良く朝を迎え、もう解決したのかなぁ、とのんびり考えた。
ホッとしながら外に出て、新聞を取りに行く。

戻る途中で嫌な物を見つけてしまった。
鼠の頭だ。猫の食べ残しらしい。
丁度、私の部屋の窓の下に落ちていた。
顔をしかめ、火箸で取り除く。

いつの間にか猫が現れ、私のすることをじっと見ていた。
狩りは結構だが、こんな所に捨ててくれるなよ。
猫にそう語りかけて家に入った。

それからも何回か、鼠の残骸が窓の下に落ちていた。
そのうちに、私は妙な思いに捕らわれた。
鼠が捨てられている時は、窓を叩く音がしない日と、不思議にも一致していたのだ。
これはひょっとして、猫なりの魔除けとして置かれているのではないか。
我ながら馬鹿々々しいとは思ったが、どうもそんな気がしてならなかった。

しかし、この今朝も、鼠の死骸がうち捨てられていた。
・・・やはり、単なる偶然だったのかもしれない。

907 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:27 ID:Gwiwq7Wf
睡眠不足でも、変な物に憑きまとわれようと、人間、欲望というものは有るようだ。
夜遅く自分の部屋で、知人から貰ったDVDビデオを引っ張り出した。
ラベルには「世界名作全集」などと下手な字で書かれている。
ここでは、内容について詳しくは語らない。

いそいそとプレイヤーの準備をしている手が、不意に止まった。
まだスイッチを入れられていないテレビのディスプレイに、部屋の様子が映っていた。
テレビの前に座った私。

そして、私の後ろに立っている誰か。

直視するようなことはせず、おもむろに手近なDVDに入れ替え、スイッチを入れた。
始まったのは「キャプテンスーパーマーケット」だった。
しまった! ドリフを選んだつもりが、よりによってホラーなぞ選んでしまった!
焦っていると、背後の障子がタン、と音を立てた。

理由はわからないが、何かが部屋から居なくなったことは理解出来た。
スプラッタホラーはお気に召さなかったらしい。
何となく、ざまあみろ、と思った。

908 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:28 ID:Gwiwq7Wf
私の仕事業務は営業も兼ねているので、携帯電話をよく使う。
ある下請け業者と話している時に、相手が奇妙な指摘をしてきた。

「あれ、今どこにいますか?」

新築の現場だけど。釘打ちの音が聞こえるでしょう?

「やっぱりそうですよね。じゃあ電話が混線でもしているのかな」

何のこと?

「いや、誰か女性が一緒にいるのかと思って。
 時々クスクスって笑い声が聞こえるんですよ。」

この辺は、電波状態が悪いみたいだからね。
そう答えて、電話を切る。
既に、何人かに同じことを言われていた。
努めて気にしないことにした。

909 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:29 ID:Gwiwq7Wf
そんな中、商工会の会合に参加した。
途中、電話を受けたので抜け出し、ついでにトイレに行くことにした。
会議所のトイレは電気が消されており、誰も居ない。
夜も遅いので、当然と言えば当然だ。

用を済ませ手を洗っていると、すぐ背後から声が聞こえた。
微かだが、間違いなく女性の声だ。
♪フンフフ~ン♪と、鼻歌をハミングしている。

ゆっくりと振り返る。
予想はしていたが、誰も居なかった。
しかし、ハミングは楽し気に続いている。
出来るだけそっと、トイレを出て電気を消した。

席に戻りしばらくして、先輩が「トイレ」と言って部屋を出た。
帰ってきた先輩に、何か妙なことはなかったと、思わず尋ねてしまった。

「いや、」と先輩は苦笑いして言った。
「なぜか嫌な雰囲気を感じたんでね。結局行かずに、我慢することにした」

ポツポツと、自分の今の状況をかい摘んで説明した。
自分でも何が起こっているのか、本当はよくわかってはいないのだが。

「何か拾ったんじゃないか。注意しろよ、本当に」

気にかけてくれて嬉しかったが、一体何をどう注意すれば良いのだろう。
まったく見当もつかない。

910 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:30 ID:Gwiwq7Wf
猫の魔除け?のせいか、窓が音を立てることは少なくなっていた。
しかし、事態は更に悪くなっていたようだ。

その頃、私は左半身を下にして寝るようになっていた。
丁度、壁と向き合うような格好で寝ていた。

うっかり右を向いてしまうと、目の前にぼんやりと見えることがあったからだ。
こちらを向いて揃えられている、裸足の爪先が。
もっとも、見えるというだけで、別に何も起こりはしなかったのだけど。

911 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:31 ID:Gwiwq7Wf
その夜は、地元の祭りの前日だった。
この数日の寝不足が祟ったのか、布団に入るとすぐに寝てしまったらしい。

明け方、気がつくと畳の上で寝ていた。
寝ている間に、涼を求めて布団から畳の上に転がっていったのだろう。
頭が、コツンと畳に落ちたせいで目が覚めたのだ。
誰かが頭の下の枕を抜き取ったらしい。

寝ぼけ眼で身体を起こすと、すぐ横の布団上に枕があった。
もう一眠りしようと引き寄せたのだが、その枕に違和感を覚えた。

冷たい。これは今まで頭に敷いていた物じゃないぞ。

では、一体何を自分は枕にしていたのか。
だれが枕を引き抜いたのか。
寝惚けた私はそこまで考えるのが限界で、またすぐに眠ってしまった。

翌朝起きてから、このことを思い出して悩むことになる。
久しぶりに熟睡できたことは救いだったが。

913 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:32 ID:Gwiwq7Wf
地元の祭りがおこなわれた日。
神社から御輿が出て、町の中を練り歩くという祭りだ。
御輿に神様が入られて、町中の氏子に福を授けに降りていく、ということらしい。

私は氏子の一人として、御輿の担ぎ手に参加した。
親戚が子供を連れて見物に来たのだが、終った後に妙なことを言う。

「お前さんの後に、誰かが見えたんだ。
 いや、見えたような気がするだけなのかもしれないけど。
 それがさ、祭りの跳ねる頃には、まったく見えなくなっていたんだよ」

気のせいですよ、気のせい。そう言い切って話は終わった。

しかし、この祭り以降、私の身に何ら怪しい現象は起こらなくなった。
祭りの前に受けた禊で浄化されたのか、はたまた誰かについて行ったのか。
後者ではないことを望んでいる。

916 名前:雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :04/07/24 00:50 ID:Gwiwq7Wf
という訳で、これで一応終わりです。
この前の書き込みに比べて、今回の書き込みを見ると、明らかに
私の言動は投げ遣り気味になっていますな。

週の後半は、怖いのが半分、うざいのがもう半分といった感じでした。
寝不足になると攻撃的になるのかも。

あれだけ(まぁどちらかと言うと小ネタの範疇かもしれませんが ^^;)の
ことがあったけど、終わりは意外とあっさり解決したみたいな。
祭りの次の日、「え、本当にもう何も起こらないの?」てな心理状態の私。
祭りの前に、禊の行事は氏子皆で受けましたけど。
いや、本当に特別な御祓いを受けたわけでもないのに・・・。

一週間経って見ると、ひょっとして全部違う出来事で、たまたま連続して
起こったために、一つの出来事として捉えてしまったのかなぁ、とも
思えます。
>>906で書いたように、全部が偶々なのかもしれませんです。

今は何となく、まったりとしております。
明日から所属団体の行事で、横浜の方へ出かけてきます。
新ネタは帰ってきてから、ということで。
次回からは、これまで通り“人から聞いた話”ベースに戻りますです。

それでは、オヤスミナサイ。

くだん

311 名前:雷鳥一号[sage] 投稿日:03/11/28 21:40
知り合いの話。

学生の頃、友人にバーベキューに誘われた。
友人の家は酪農家で、町外れの山で小さな牧場を経営していた。
楽しく飲み食いしていると、敷地の片隅に変わった牛舎があるのに気がついた。
建物自体は普通だったが、入口が牢屋のように格子状になっていた。
どんな牛をいれるんですかと尋ねると、友人の親父さんが教えてくれた。

あれは牛を入れていたんじゃない、くだんを入れていたんだ。

くだんというのは人間の顔に牛の身体を持つ化け物で、予知能力を持つという。
先の大戦中に生まれたそうで、当時では色々とまずかったことを予言していたらしい。
親父さんはこの話を、しごく平然と語っていたそうだ。

312 名前:雷鳥一号[sage] 投稿日:03/11/28 21:41
後輩の話。

女の子二人だけで、ある渓谷の観光に出かけた時のこと。
渓谷近くのバス停で出会った小母さんに注意されたという。
このあたりの山谷を歩く時は、くだんに気をつけるんだよ。

くだんとは何かと聞くと、人間と動物の合いの子みたいな人面獣身の化け物で、
山に入った女性に悪さをすると教えられたそうだ。
襲われた女性は、また別のくだんを産むのだという。

本当なんだよ、私は実際に、猿のくだんと熊のくだんを見たことがあるんだ。
小母さんは真面目な顔で、声を潜めてそう言った。

信じたわけではなかったが、人影のないコース外の道は歩かなかったそうだ。

313 名前:雷鳥一号[sage] 投稿日:03/11/28 21:42
知り合いの話。

真夜中、テントの中で休んでいた時のことだ。
外の荷物をがさごそする音で目が覚めた。
熊だと誰かがささやき、皆は緊張して息を殺したのだという。
その時、外から男の太い声がした。

ろくな物がねえなあ。

驚いて入口を開けると、大きな毛だらけの黒いものがいた。
身体は熊だったが、顔部の真中についていたのは白い人間の顔だった。
そいつはニヤリと笑って山の中に消えた。
チョコレートや蜂蜜などの、甘い非常食だけが失くなっていたそうだ。

315 名前:雷鳥一号[sage] 投稿日:03/11/28 21:48
>>311-313
以上、“くだん”にまつわるお話でした。
ちなみに話を採集した場所は、すべて中国地方なのです。
>>311や>>312の話は、現地の人なら知っているかもしれませんね。

ヒサルキもそうでしたが、こういうリンクしているかも~話というのは
何故か妖怪といいますか異形の存在に関わるものが多いみたいです。
お話の芯というか核みたいな存在があったのかもしれません。
“ばさん”と呼ばれる妖怪もリンクしているみたいなんだよな~。

まぁ、おいおいUPしていきますねぃ。

326 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] 投稿日:03/11/28 23:36
漫画「地獄先生ぬ~べ~」にでてきたくだんは
ウサギだった気がします。
あとくだんっていうと
「せがれいじり」を思い出します。
「ばさん」ってのは妖怪ですか?はじめて聞きました。
雷鳥兄さん、楽しみに待ってるのでよろすく

328 名前:雷鳥一号[sage] 投稿日:03/11/28 23:52
>>326
うおぅ!?
312ではあえて書きませんでしたが、地元の小母ちゃんが挙げたくだんの中に
「兎のくだん」があったのですよ!
面白いけどちょっとナンだよな~、なんて小賢しいこと考えた挙句に抜いて
しまいました。…偶然なのかなぁ?

「ばさん」っていうのは「波山」と書くみたいです。
個人的な考えですが、西洋でいうところの「バシリスク」と一致する化け物
ではないかと思っております。
外見がバシリスクの別名でもある「コカトリス」によく似ているのですよ。
石化能力や即死の毒は持っていないようですが。
「ばさばさ」「犬鳳凰」とも呼ばれるらしいです。

こんなことを考えているのは私だけかもしれませんが、こんなことを考える
のが大好きなのですよ~(w

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